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It all depends on the liver.

飲みすぎないように文章を書く

資生堂のメイクレッスンで「かわいい」を買ってきた

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こんにちは、ひらりさです。

zerokkuma.hatenablog.com 

こうした記事をちょこまかと書いているド腐女子ですが、27歳を迎えたこのところ、新たな出費ジャンルができてしまいました。

「美容」です。

 

インターネットでは「女は美容代に月7万円かかる」「女は服やメイクに金を使っているから男がおごるのが当然」などといった話題が定期的に浮上し、盛り上がりますが、20代前半までの私は、そうした喧騒とまったく無縁に生きてきました。

 

だってBLにお金がかかるから美容に金と時間をかけているヒマがないんや!!!!

 

たまに(就活とか社会人なりたて期とか合コン誘われたときとか)「さすがに基本的なメイクの仕方とか覚えといたほうがいいんじゃないかな……」と思い立ってメイク本を読んでみたり女性誌を買ってみたり知り合いにアドバイスをもらってみたりはしていたんですが、結局「それで化粧水と乳液ってどっちを先につけるの……」というようなことすらわからず、 

「スキンケアは洗顔だけちゃんとやればええやろ」

「ファンデ塗って眉毛書いて唇塗ってればええやろ」

「毎日きちんとお風呂に入って髪を乾かしてればええやろ」

「髪を切るのはカットモデルでええやろ」

というようなテキトーな生活をしていました。

韓国やグアムに旅行に行った友達から美容パックをもらっても、一体なんの効果があるのかピンと来ず、自分では使わずに母親にあげていました(ごめんなさい……)。 

とにかく20代後半までに一切の「美容」コンテンツを履修してこなかったために何からはじめていいのかわからず、何にも手をつけられない、という状況が続いていたのです。

誤解のないように言っておくと、べつにBLに金と時間をかけていても、身だしなみに一般以上に気を使っている女子はたくさんいます。「萌え狂うとキモい動きをしてしまうので、身だしなみだけは人一倍にしておきたい」という人もいれば、「BLオタであると同様にメイクオタなので、ちょっときもちわるいまでに新作のチェックや新しいメイク法の追求をしてしまう」という人もいて、その動機もさまざまです。

お友達の「雛まつり子さん」はこの後者のタイプで、「毎晩パックしてスチームしないと気が狂う」と語り、私が「え、化粧水すらふだんつけてないんですが……」と明かすと「それは人生ノーガード戦法すぎますよ!!!」と私以上に私の人生のことを心配してくれました。やさしい……。

ちなみに雛まつり子さんが、あまりにもメイク方法のわからなすぎる私のために、自分のメイク方法を1から10まで解説してくれたツイートをまとめたものがこちら。めちゃくちゃためになります。

togetter.com

 

そんなふうに、BLにもおしゃれにも全力投球している腐女子友達と出会うことが増え、あとさすがにお肌の曲がり角を感じてきて、「ちょっと美容に本格的にコミットしてみようかな…」と思うようになったのが最近のこと。

そこで「わからなすぎるのでプロの助けを借りよう!」と思い切って受けてみたのが、銀座にある資生堂サロンの「パーソナルビューティーセッション」です。 

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公式サイトより引用

資生堂スペシャリストが1対1で、最新の分析機器を使いながらメイクのノウハウを教えてくれるというこちらのセッション。

フルメークレッスンが90分15000円ということで、これまでの私だったら「ウッ高い、同人誌何冊買えるんだよ……」と躊躇していたところでしたが、「これまで十数年放置してきたことが90分15000円で解決されるならお買い得だろ!!!」と自分を鼓舞して申し込んだ次第です。

パーソナルメイクレッスン自体は他にもいくつか開催している会社や個人のメイクの方がいるのですが、自分の顔の科学的な分析結果をもとにメイクしてもらえる、というウリ文句に惹かれて資生堂に。

フタをあけてみると1ヶ月先まで予約の埋まっているという人気ぶりだったため、「ウッあと一ヶ月もこの恥ずかしい顔をさらしていないといけないのか……」と思いながら予約日を待ちました。

そうして迎えた当日。

観光客でごった返す1Fのメイク売り場を抜けて3Fに上がると、黒で統一された驚くほど静謐な空間が広がっていました。資生堂ビューティーサロンです。

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公式サイトより引用

 

辺境から王宮に奉公にやってきた田舎娘のようにビクビクしながら名前を告げると、カウンセリングシートを渡され、自分のメイクについての悩みや、今日習いたいことなどを記入することに。

私はもう正直に「本当にマジでメイクのことがわからないので一から教えてもらって年相応の顔をした女になりたいです」と書きました。逆に言えば、「基礎はある程度できているので、華やかなメイクができるようになりたい」とか、自分のレベルにあわせた要望も受け付けてもらえるということですね。 

シートを書き終えてプルプル震えていた私のもとにやってきたのは、やはり黒のユニフォームを身にまとった、めちゃくちゃ仕事のできそうなお姉さん。

 

「今日はよろしくお願いします。ビューティーメンターのイトウ(仮名)です」

 

ビュ、ビューティー……メンター!? メンター!?!?!

 

あまりにもかっこよすぎる肩書にさらにびびりましたが、私の記入したシートを読んだイトウさんはやさしく「今日はメイク全般について教えてほしい、ということですね。自分でも再現できるようなやり方をお伝えしますので安心してください」と声をかけてくれました。「再現できる」というのは、初心者にとってめちゃくちゃありがたいキーワードです。

レッスンは1対1で、人の目を気にしないで済む個室で行われます。

イトウ「じゃあ、まずはメイクを落として……」(コットンに化粧落としをつけようとする)

わたし「すみません、どうせ落とすだろうと思って完全すっぴんで来ました……」

イトウ「あ、そんな気はしていました。ふだんのメイクの感じも拝見したかったといえばしたかったのですが、まあ大丈夫です」

な、なるほど……どうせ落とすにしてもメイクして来たほうがふだんのメイクの改善点とか教えてもらえてよかったよね!っていうかどうせ落とすからって銀座にすっぴんで来る女にビューティーをレクチャーしないといけないの本当に申し訳ありません……。 

と恐縮しつつ、まずはすっぴんを撮影し、専門の機器で数値を分析します。

イトウ「資生堂では膨大な顔のデータをもとにゴールデンバランスの美人顔というのを設定しています。そのえで、お客様の顔のプロポーションやバランスを分析し、そのバランスを『美人顔』に近づけるメイク術をお伝えしています」

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美人顔!!

今までメイクってひたすら「目をでかく」「肌を白く」「顔を小さく」すればいいんだと思いこんでいたので、「美人顔に近づける」という方針を教えられただけで、蒙がひらけたような気分になりました。ゴールがおかしかったから、今まで変なメイクになっていたんですね……。 

というわけで、分析された結果がこちら。

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それぞれの部位の美人顔における数値を1として、数値差が0.02以内だとゴールデンバランスの範囲内らしいのですが……

イトウ「ひらりささんの顔はゴールデンバランスになっている箇所が8つ中4つですので、じゅうぶん『美人顔』の範疇ですね」

そうだったの!? 今までそんなこと言われたことなかったしむしろ鼻がまるかったり低かったりあごがごつかったり眉がふさふさだったりして日々絶望的な気分になっていたのですが???

イトウ「まあ、あくまで『バランス』の問題だけなので、肌色は赤みがかっているのでファンデで適切にカバーしてあげたほうがいいですし、メイクでフォローすべき部分はいろいろありますね」

わたし「デスヨネ……」

 

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というわけで一瞬浮かれたものの、すでに持っているゴールデンバランスをいかしつつ、欠点をカバーしていく、私だけのための資生堂式メイク術をレクチャーしていただきました。

私の顔にあわせたものになるため、詳細は割愛しますが、私がとくに言われたのは以下の点。

クレンジングとスキンケア:
お肌はすべての土台なので、きちんとメイク落とししましょう。あと保湿しましょう。ふだんから肌が保湿されているといないとではファンデのノリがまったく変わります。メイク落とししたあと、化粧水→乳液の順番でつけてから寝ましょう。 

下地・ファンデ:
白くするのが大事なのではなく、肌色を均一にしてなめらかに見せるのが大切。たくさんつけなくていいので、適切な量(黒目の下に十円玉、眉間と下唇の下に一円玉)を守り、それを外側に指で広げていきましょう。全体になじませたうえで残ったファンデは小鼻と目の下の暗めの部分に。

眉毛:

顔の額縁。超重要。上のふさふさしている部分は抜く。眉頭の位置などは悪くないのでそれをそのまま生かす。黒目の上の部分はまっすぐ線を引くが、黒目より外側は目の角度に並行に斜めにおろす。眉の上にはシェーディングをしてあげると、眉だけ浮かずになじみます。

唇:

だいたいゴールデンバランスだが実は上唇が薄く、鼻の長さもすこし短いので、鼻の下が間延びしてしまっている。リップライナーで唇の山を少しボリュームアップさせ、本来の唇よりオーバーリップして口紅を塗ると鼻の下も短くなるし、顔立ちにあった女性らしいメイクになる。唇の下にシェーディングするとあごもひきしまる。

26年間生きてきて初めて、自分の鼻の下が長かったことを知りました。みんな、知ってて教えてくれなかったの????

メイクというとどうしてもアイメイクにばかり躍起になっていたので、「あなたの場合唇をもっときちんと描かないとだめ」と言われて、目からウロコがオチました。唇って「描く」ものだったんだ!?

あと、シェーディングも、鼻の脇とか、顔まわりに陰影をつけてすっきりさせるものだと思っていたので、眉上やアゴに使うと知ってびっくりしました……。

 

そんなわけで出来上がったメイクがこちらです。すっぴんは隠しておこうかとも思いましたが、それだと説得力がないので、もう載せます。

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たしかにすっぴんより鼻の下が……短いし、アゴがなんだかすっきりしている!!!のがおわかりでしょうか。感動!!!

写真で見ると「え、濃くない…?」「そんなにいいメイクでもなくない…?」「髪型が違うからでは?」という気がするかもしれませんし、「いや、私からしてみるとこのメイクはこの人に合ってない。私なら……」みたいに言う人もいるかもしれませんが、実際に鏡で見るとその差は歴然で、またこのあと会った人たちにも好評で、けっこうな感動タイムでした。

なお、セッションは、それぞれのパーツについて顔の半分だけメンターさんが実演をし、その実演を真似してもう半分を自分で完成させる、という流れになっています。ファンデを塗る間「指の力が入りすぎて肌に赤みがでちゃってます、もう1回」×10回くらい繰り返させられてノイローゼになるかと思ったのですが、やり抜いた甲斐があったというものだよ……。ファンデは厚く塗るのが大事なのではなく「丁寧に均一に塗る」のが大切なのだというのを身にしみて学びました。

さらにメイクのやり方を懇切丁寧に説明したシートももらえます。本当に初心者にやさしい! 

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しかもセッションのときに使う化粧品は、資生堂が市販しているもののなかから選んでもらえる(おそらく年齢や顔立ちにあわせたラインのものを)ので、あとで自分でメイクをするときにも同じ化粧品で挑戦することが可能ですし、なんとその場でも買うことができます(別に押し売りとかはまったくされません。「欲しいなら……」という感じです。使った品番は教えてもらえるので、あとでもっと安い量販店で自分で買うこともできる)。

私もこの日、セッションで使用したマキアージュの下地、ファンデ、リップライナー、リップを購入し、結果として会計は2万円を超えたのでした……。

  

 

 

  

 

で、このパーソナルセッションを受けてから半年が経ちます。

(本当はもっと早く記事を書こうと思ってたのにいつの間にか時間が過ぎていた……)

正直この日のメイクを忠実に再現することはできていないし、ファンデを塗るのすらめんどくさすぎてすっぴんで会社に行くことも少なくありません。

けれど、どんなに酔っ払って帰った日でもメイク落としは絶対にするようになったし、メイクをする日は教わったポイントを抑えてメイクするようになったので、昔からの友達に「なんかかわいくなったね」と言ってもらえる日も増えました。

何より自分でも「あ、今日はメイクの出来が良い気がする!」「いま『ティントリップ』というのが流行ってるらしいけどちょっと買ってみようかな〜」「眉エステっていうのが近所にあるらしいから行ってみようかな〜」「テレビ出演に呼ばれたけど自分ではどうにもならん気がするから今回はプロに任せよう…」などと、メイクについていろいろ試行錯誤をするのが楽しくなってきました。

じつは私、新卒一年目にも、ご紹介いただいてメイクレッスンに行っております。ただ、そのときの動機が、「メイクは社会人の基本」「すっぴんで会社来るなんてありえない」などと言われつづけているのを改善するため、だったので、先生には丁寧に教えてもらったにもかかわらず、そのあと継続することができず、残念な顔がつづいていました。

それなのに今回、楽しくメイクについて工夫している友達の姿を見て「私もやってみたいな〜」という動機を持ち始めたら、するすると頭に入りはじめたのです。そして何よりメイクをきちんとするようになって自分の顔を見る時間を毎日とるようになってから(そうなんだよ、ちゃんと見てなかったんだよ自分の顔)、自分の顔の嫌いなところを客観視しつつも、「まあ、でもこれが自分の顔なんだよな」と受け入れられるようにもなってきました。

ぶっちゃけ20歳くらいまでは、ほんと〜〜〜〜〜に写真にうつるのが嫌いだったんですが、むしろ顔について客観的に把握するために自撮りするようになったし(友人には「自撮りマジで下手だよね…」と言われ続けていますが)、集合写真とかの笑顔もだいぶマシになってきたし、テレビやニコ生に出ませんか?という依頼にも躊躇しないで応じることができるようになってきたので、本当によかったと思います(顔で売れるほどの顔はしていないが、『生産者』的に顔を出せたほうがいろいろスムーズな時代だよなあとは思います)(もちろん、出さないほうがいいジャンルや場面もたくさんある)。

 

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ハイロー2時間トークのときのわたし。ファンデはマシになってきた。

 

20歳のころに比べてお肌は曲がり角を迎えているけれど、20歳のころよりも全然自分が「かわいい」と思える自分をつくれるようになってきたなと思います。まだまだまだまだ初歩的すぎるラインにいますが……。

それに気づけたという点で、90分15000円はめちゃくちゃ安すぎる買い物でした。

 

最近炎上したインテグレートのCMについては、私も支持できないし、ちょっと残念だなと感じました。ただ、20代後半にもなってスキンケアすらわかっていない&ファンデの塗り方すらずさん過ぎる私に根気強く教えてくれたイトウさんのように、女性の前向きな「かわいい」を後押しするために頑張っている人たちも資生堂にはたくさんいると思います。

そちらの人たちの存在が伝わるような新しいメッセージが今後の資生堂から発せられることを祈りつつ、私は今日もマキアージュのドラマティックスキンセンサーベースを頬に乗せて、「かわいい」の試行錯誤に挑むのでした。

 

ちなみにメイクがマシになったぶん、自分がやばいくらい死んだ表情をしているときがあることを痛感しまして、林真理子さんも著書で言っていたけど、人間は顔立ちじゃなくて顔つきだなって本当にマジで反省しました。

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シン・ゴジラニコ生より

 

死人か?

 

 

こんなに恥と外聞を捨てて顔を出しまくったのは、30万円のためなので、よろしくお願いします。

 

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