It all depends on the liver.

飲みすぎないように文章を書く

大学院と会社と、文筆について近況

大学院:修了して、帰国しました

2021年9月〜2022年8月までイギリスの大学院に在籍していましたが、修士論文を無事に提出しました。写真は論文出してから行った、ギリシャのイドラ島で、フェリーで知り合った物理学者の人に撮ってもらったものです。物理学者の人はバカンス ではなく、島で行われるカンファレンスに参加するために来ていた。羨ましかった。わたしはイドラ島のことを深く知らず、海で遊べるとも思わず、スタニスワフ・レム生誕100周年のトートバッグのなかにMacBookAirを入れたスタイルで来てしまったので、内心めっちゃびびりながら岩礁を歩いていた。この後水着を買い、レムを岩陰に置いて泳いだが、その間もずっとびびっていた。でもなんだか気に入っている写真です。

楽しかったヨーロッパ旅行を最後の思い出に、2022年11月に帰国しました。文学フリマにあわせて帰国日を決めたのでこういう記事を書いたのですが、文学フリマだけのための一時帰国ではなく、日本に居を構えています。

zerokkuma.hatenablog.com

まだ人とやりとりしていると「イギリスどうですか?」とか「一時帰国中会おうよ」みたいなことを言われることがちらほらあります。

たしかに、イギリスの大学院を卒業すると申請できる延長ビザが存在しているため、理論上、今からイギリスにとんぼ帰りしてビザを申請、今後もイギリスに滞在し続けることは可能。

もしかしたら日本でにいられないような不祥事を起こしてイギリスに逃亡することもありえなくはない……誤解されているままでもいいかな……と思っていたのですが、まあひとまず戻ることはなさそうので、ブログでもちゃんとお知らせしておきます。

 

会社:日本で転職しました

留学のために前職を退職し、しばらくは文筆・編集業のみでお金を稼いでいたのですが、夏〜秋にオンラインで転職活動を済ませ、この1月に新しい会社に入社しました。働き始めて、今のところは楽しくやっており、これによりイギリスとんぼ帰りの選択はなくなっています(まだビザ切れるまでわずかに時間はあるが……)。

以前の会社はIT系のメディア関係だったのもあり、社名をFacebookでは明かしており、Twitterでもたまに名前出したり同僚とつながったりしていたのですが、今回からはいろいろ考えて会社や業種を明かさないことにしました。Twitterだけじゃなくて、FacebookでもLinkedInでもYOUTRUSTでも……。とりあえず引き続きIT系企業です。職場のほうでも、文筆人格と完全に切り離されてじみにひっそり内勤しています。外部からのメールが一本も来ず、社内MTGのカレンダー招待でひたすらGMailが埋まる……。

文筆:心がふたつある(今後もがんばるぞ VS 新刊で燃え尽きている)

留学時点では実はライター・編集者としてフリーランスになるようなことも視野に入れていたのですが、自分には……自分の全ての時間を自分で支配するということが……向いていない……そして会社で承認されているくらいが一番安定する……あと実家を離れて独立した暮らしを送ることが自分の人生にとってとても重要……などと考えて、引き続き今後も兼業です。安定した心身で100パーセントの文章だけ書いていこうと決めており、気持ちとしては文筆第一です。転職活動時は、

・兼業活動への縛りがないこと

・会社仕事のほうで顔や名前を押し出す必要がなく、黒子でいられること(ベンチャーのPR・マーケとかの場合は結構これ必須のこと多い、もう一つの内定先はこちらの雰囲気だった)

・在宅勤務が認められていること(体力を温存したい…)

フレックスタイム制であること(取材や業務委託の定例などに対応できる)

を重視しました。今のところ調子がよく感じています。無職のときより調子が良い気がする。ただ時間は本当にないので、飲酒や交友に使っていた時間を強い心でカットしないとなと思っています。留学前と今で体力の違いを如実に感じる。

……と「文章がんばっていくぞ〜」と一度決めて、新刊も「これが一作目」くらいの気持ちで書いたのですが、年末年始死に物狂いでゲラに取り組んだらちょっと燃え尽き症候群というか、「この本に今回書いたこと以上でこの人生で書く必要あることがあると思えない」モードに入っています。ゲラ作業を思い出すと「あんな辛い目に二度と会いたくない」と思う。今回の本のテーマの特殊性もあると思うのですが、本を書くのって、自分の内臓を自分で切り取って加工して売りに出しているサイコパス肉屋みたいじゃないですか? しばらくはインプットをして内臓を再生しつつ、モードが変わるのを待ちたいかなと思っています。

「ピンク・クラウド」の映画パンフレットのお仕事などは非常〜〜〜に楽しくできたので、もっと本を紹介したり映画を紹介したりして調子を戻していきたい。

 

 

あと普通に留学時の話も振り返っていろいろ書きたいなと思っています。ので、依頼お待ちしております。

 

とはいえ、まずは新刊をどうぞよろしくお願いします。