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兼業ライターが考えた、確定申告しててよかったこと7選

※本記事はアドビ社によるPR企画「僕と私の確定申告」の参加記事となります。



3月がやってきましたね。

仕事帰りの夜道で感じる風もだんだんと柔らかいものになってきました。

嬉しいですよね、春が来るって。

と言いたいところではありますが……春とともに訪れる恐怖の大魔王がいます。

そう、確定申告です。

 


フルタイム会社員としてすべての納税を会社に委ねていた私が、兼業ライターとして活動を始めたのは2016年。仕事が増え、初めて確定申告をしたのが、2017年度分。ということは今回(2022年度)がちょうど6回目の確定申告か。

もうだいぶ慣れてきたのですが……毎度新鮮に辛い!毎度完全にギリギリ!

平日昼間はフルタイム会社員をしている都合上、確定申告前に仕事を減らして作業時間を確保することができないのも悩みどころ。今日も夜なべして、領収書の整理に勤しんでいます。

なんでこんなに辛いんだろう? 本来やるべきことはそんなにないはずなんです。会計ソフト契約してるし……。

 

理想的な確定申告の工程を思い出してみます。

  1. 支払った経費の領収書はファイルに保管。毎月整理して写真を撮り、会計ソフトにアップロードする

  2. 経費の支払いに使っているクレジットカードは会計ソフトと連携。毎月こまめに会計ソフトを開き、取得された明細を見て、仕訳する

  3. 原稿料が振り込まれる口座を会計ソフトに連携。毎月こまめに会計ソフトを開き、取得された明細と郵送されてくる各月の支払通知書を見て、仕訳する

  4. 年末年始に送られてくる書類(会社の源泉徴収票、生命保険料やiDeCoの支払証明書、各取引先からの年度ごとの支払調書など)をちゃんととっておく

  5. 会計ソフトにしたがい申告書を作成・提出。あわせて税金を納付するか、還付金が入るのを待つ

いや本当にこれだけなんですよね。でもなぜか、1月になると焦りだし、2月になると慌てだし、2月半ばをすぎると絶望しだす。

理由はわかっている。「毎月」「こまめに」「ちゃんと」が死ぬほど苦手で、1〜4をサボりまくっているから……。

修羅場の記憶が新しい4月くらいまでは「今年こそ毎月こまめに領収書を記帳するか」という意志を持っていられるのですが、だんだん疎かになり、全くやらなくなり、結局確定申告の申告期間に突入してから、泣きながら徹夜することの繰り返し。

2023年も苦しみながら昨年一年分の領収書と戦い始めたのですが……なぜか「#僕と私の確定申告」というPR企画に参加することに。

「いま確定申告でめちゃくちゃ忙しいのだが!?」と参加を諦めそうになったのですが、途中で逆転の発想がひらめきました。

「せっかくなら、この企画を機に『確定申告のいいところ』を挙げて、確定申告への下がり切ったモチベーションを上げてしまえばいいのでは?」


そんなわけで、記帳作業の徹夜テンションで「確定申告して良かったこと7選」を一生懸命考えてみました。

 

1. 還付金がかえってくると素直に嬉しい

はい。確定申告をしたことがない人でも、聞いたことがある単語ではないでしょうか。確定申告のモチベーション第一位は間違いなくこれでしょう。

私が得る売上の大半は、原稿料。これは税法上の「源泉徴収が必要な報酬・料金」にあたり、サラリーマンの給与所得のように天引きの対象となっています。すなわち、税金に当たる金額を出版社が差し引いて振り込み、差し引かれた額は出版社が代わって納税するというルールになっています。

確定申告そのものは、一年間の所得をもとに納税額を確定させるための手続き。しかし、源泉徴収されている報酬が多い場合、ちまちまと経費を計上して申告書を作ると、還付金を請求=余分に払った税金を返してくれと言えるのです。

還付金がちゃんと戻ってくると、毎年新鮮に嬉しい。「本来払わなくてもいい税金を還付してもらっているだけで、別に臨時収入ではない」のはわかっていても、自分にご褒美とか買ってしまう……。

2. 必要な備品や資料をちゃんと買おうと思う

会社が備品を購入・貸与してくれる会社員と異なり、フリーランスはパソコンからボールペンまで、自分で買い揃えなければなりません。無駄なものは経費に計上してはいけませんし節約するに越したことはありませんが、経費をちゃんと計上すれば税金が減るので、必要なものはケチらず買おうと思える。2022年は思いきってワークチェア&でかい机を買ったら、明らかに作業効率が上がったので本当によかったです。

3.収入・支出を強制的に把握でき、お金に対する意識が高まる

会社員だけやってる頃は、自分がいくら稼いでるかも、何にいくら使っていたかも全く把握していなかった。今は、記帳の過程ですべての収入・支出をチェックしており、金銭感覚がだいぶ身についた気がしています。

4. 一年でどの取引先からどれだけ稼いだか、何件の案件をこなしたかわかり、励まされる

私の使っている会計ソフトでは「収益レポート」という機能で、取引先ごとの入金額をグラフ化してくれます。

ただ口座への入金額を見るよりも、仕事を積み上げてきた感じが伝わってきて嬉しい。前年度と比べての振り返りもできて、新年度に向けての気持ちの入れ替えの役割も果たしているなと思います。

5. 同じく個人事業主をしている人とのコミュニケーションのきっかけになる

1〜3月に人と会うと、「確定申告めんどくさい」トーク振りがち。だが毎度そこそこ話が弾むし、お互い励ましあえるので結構良いトピックだと思う。あと、「20万円も稼いでないし源泉徴収はされてるから確定申告は不要なはず…」と言っている人によくよくその年の出費を聞いたら、本の出版のために一部の費用を持ち出ししていたり、パソコンを新調したりしていたので、「いやそれ還付金返ってくると思うから確定申告やったほうがいいですよ!」とお伝えしたら、実際返ってきたと教えてもらえた。めちゃくちゃ感謝されてわたしも嬉しかった。

このほか、海外駐在に行くパートナーについて海外移住するため海外での業務委託に切り替えざるを得ないんだけど、留学中の確定申告ってどうしてましたか…という友人の相談にも乗った。確定申告をしなければならない人、結構いる。

6. せっかく寄付控除あるし寄付しようという気持ちになれる

会社員の方でも「ふるさと納税」で”節税”している方は多いのではないでしょうか。あれは実際に税金としてお金を払っているのではなく、地方自治体に寄付をした後に所得税や住民税が控除され、さらに返礼品が手に入るので、得できるという仕組みです。

そう、寄付って税金の控除があるのですが、ふるさと納税以外はあまり知られてない気がします。控除を受けるには基本的に、確定申告が必要だからです。

つまり……どうせ確定申告をしなければならない個人事業主は追加の手間がゼロ。大きな災害などがあったときや、何かしらのニュースを見かけた時に、「あ、寄付しよう」と思うようになったのは、確定申告の思わぬ効能でした。

ちなみにふるさと納税の場合にはワンストップ特例という簡便な方法が用意されているものの、5件以内という制限があります。ふるさと納税に関しても、確定申告している人は、件数を気にせずに利用できるメリットがありますね。

7.納税額が身にしみ、国費の使い道に当事者意識が持てる

還付金が返ってくる!と最初に書きましたが、それでも、返ってくる金額よりは払っている税金のほうがどう考えても多い。すでに源泉徴収されている所得税を目の当たりにして、うげーとなるし、辛いのが忘れた頃にやってくる住民税の納付通知。4月に、還付金でご褒美〜とか浮かれていた自分を蹴り倒したくなるくらい辛い。毎年コンビニで歯を食いしばりながら支払いをしています。

本当にやだー!税金のことなんて脳から追いやっていたい〜!こっそり天引きして私に直接支払わせないでくれ〜!と思う。でも、この「自分が直接税金を支払う」という経験をするようになったことで、やだー!と思いながらも支払っている税金、ちゃんと使われてるんだろうな……と日々気になるようになりました。政治や経済への当事者意識、といえばいいでしょうか。まあ、郵便受けに入っている区報をちらっと読むとか、自分の住んでいる地域にお金使ってもらうほうがいいなと思ってふるさと納税はやめたとか、その程度ですけど。

  

……と書いてみましたが、「良いじゃん、確定申告」とはならないな別に!!!! ただ、あまり確定申告に馴染みがない方に「へえ〜」と思っていただいたり、確定申告へのモチベを失ってやばい方に「わかるわ〜」と思っていただいたりすれば幸いです。

 

泣きながら領収書整理に戻りますが……深夜のギリギリ作業のお供に役立っているのがAdobe Acrobat オンラインツール



 会計ソフトではありませんが、Webブラウザ上で簡単に「PDFの結合」「PDFの圧縮」ができます。スマホで写真撮影した書類をAdobe Acrobatオンラインツールで一つのPDFにまとめたら、税理士さんへの領収書や支払い調書の受け渡し時の「抜け漏れの確認が面倒くさい」「ファイルが重い」という課題がクリアされました。

PDFに直接ハイライトや注釈を書き込める「PDFの編集」機能もあり、記事プレビューや書籍のゲラの直しにも便利だなあと思いました。ああ、確定申告が終わったらやらないといけない原稿のことを思い出してしまった。

この記事を読んだ方も、ぜひ試してみてください。